コムプレラ配合錠の添付文書
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- 添付文書
- 患者向医薬品ガイド(PDF)
- くすりのしおり
- 商品名:
- コムプレラ配合錠
- 一般名:
- RPV+TDF/FTC(リルピビリン塩酸塩+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン)
- 略称 :
- CMP
添付文書の読み方
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抗ウイルス化学療法剤
COMPLERA®Combination Tablets
リルピビリン塩酸塩/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合錠
2019年3月改(第7版)
2018年8月改訂
| 日本標準商品分類番号 | 87625 |
- 規制区分:
- 劇薬、処方箋医薬品*
- 貯法:
- 湿気を避け室温保存
- 使用期限:
- 包装に表示
| 承認番号 | 22600AMX01325000 |
| 薬価収載 | 2014年11月 |
| 販売開始 | 2014年12月 |
| 国際誕生 | 2011年8月 |
【警告】
B型慢性肝炎を合併している患者では、本剤の投与中止により、B型慢性肝炎が再燃するおそれがあるので、本剤の投与を中断する場合には十分注意すること。特に非代償性の場合、重症化するおそれがあるので注意すること。[「重要な基本的注意」の項参照]
【禁忌(次の患者には投与しないこと)】
- リファンピシン、カルバマゼピン、フェノバルビタール、フェニトイン、ホスフェニトイン、デキサメタゾン(全身投与)、セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、プロトンポンプ阻害剤(オメプラゾール、ランソプラゾール、ラベプラゾール、エソメプラゾール、ボノプラザンフマル酸塩)を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
【組成・性状】
| 販売名 | コムプレラ配合錠 | |||
|---|---|---|---|---|
| 成分・含量 (1錠中) |
リルピビリン塩酸塩27.5mg(リルピビリンとして25mg)、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg(テノホビル ジソプロキシルとして245mg)、エムトリシタビン200mg含有 | |||
| 添加物 | 乳糖水和物、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ポビドン、ポリソルベート20、ヒプロメロース、酸化チタン、マクロゴール4000、トリアセチン、三二酸化鉄、食用青色2号アルミニウムレーキ、食用黄色5号アルミニウムレーキ | |||
| 色・剤形 | 紫色を帯びたピンク色のフィルムコーティング錠 | |||
| 外形 |
表面 裏面 側面 |
|||
| 大きさ | 長径(mm) 19.0 |
短径(mm) 8.5 |
厚さ(mm) 8.0 |
重量(g) 1.15 |
| 識別記号 | GSI | |||
【効能・効果】
HIV-1感染症
《効能・効果に関連する使用上の注意》
- 以下のいずれかのHIV-1感染患者に使用すること。
- 抗HIV薬の治療経験がなく、HIV-1 RNA量100,000copies/mL以下である患者(「臨床成績」の項参照)
- ウイルス学的失敗の経験がなく、切り替え前6ヵ月間以上においてウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量が50copies/mL未満)が得られており、本剤の有効成分に対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切であると判断される抗HIV薬既治療患者(「臨床成績」の項参照)
- 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。
【用法・用量】
通常、成人には1回1錠(リルピビリンとして25mg、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩として300mg及びエムトリシタビンとして200mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
《用法・用量に関連する使用上の注意》
- 本剤は、リルピビリン塩酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩及びエムトリシタビンの固定用量を含有する配合剤であるので、リルピビリン塩酸塩、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩又はエムトリシタビンの個別の用法・用量の調節が必要な患者には、個別のリルピビリン塩酸塩製剤(以下「リルピビリン製剤」と略す)、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩製剤(以下「テノホビル製剤」と略す)又はエムトリシタビン製剤を用いること。なお、リルピビリン製剤、テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤の使用にあたっては、それぞれの製品添付文書を熟読すること。
- 本剤の有効成分であるテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩、エムトリシタビン又はテノホビル アラフェナミドフマル酸塩を含有する製剤と併用しないこと。また、リルピビリンを含有する製剤は、リファブチン併用時以外は併用しないこと。本剤とリファブチンを併用する場合は、リルピビリン製剤を1回25mg 1日1回併用すること。なお、リファブチンの併用を中止した場合は、リルピビリン製剤の投与を中止すること(「相互作用」、「薬物動態」の項参照)。
- 中等度及び重度の腎機能障害のある患者(クレアチニンクリアランス50mL/min未満又は血液透析患者)では、テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤により個々に用法・用量の調節が必要となるため、本剤を投与せず、個別の製剤を用いること(「重要な基本的注意」、「薬物動態」の項参照)。
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
- 不整脈を起こしやすい患者(低カリウム血症、著しい徐脈、急性心筋虚血、うっ血性心不全、先天性QT延長症候群等)又はQT延長を起こすことが知られている薬剤を投与中の患者[リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められており、これらの患者ではQT延長により不整脈が発現するおそれがある。(「相互作用」、「薬物動態」の項参照)。]
- B型及び/又はC型肝炎ウイルス重複感染患者[リルピビリン製剤の外国臨床第III相試験において、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった(「重要な基本的注意」の項参照)。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
2.重要な基本的注意
- 本剤の使用に際しては、患者又は患者に代わる適切な者に、次の事項についてよく説明し同意を得た後、使用すること。
- 本剤はHIV感染症の根治療法薬ではないことから、日和見感染を含むHIV感染症の進展に伴う疾病を発症し続ける可能性があるので、本剤投与開始後の身体状況の変化については、すべて担当医に報告すること。
- 本剤の長期投与による影響については、現在のところ不明であること。
- 本剤による治療が、性的接触又は血液汚染等による他者へのHIV感染の危険を減少させることは明らかではないこと。
- 本剤を処方どおりに毎日服用すること。また、担当医の指示なしに用量を変更したり、服用を中止したりしないこと。
- 本剤は併用薬剤と相互作用を起こすことがあるため、服用中のすべての薬剤を担当医に報告すること(「相互作用」の項参照)。また、本剤で治療中に新たに他の薬剤を服用する場合、事前に担当医に相談すること。
- 本剤は、HIV-1感染症に対して1剤で治療を行うものであるため、他の抗HIV薬と併用しないこと(リファブチン併用時におけるリルピビリン製剤との併用の場合を除く)。また、エムトリシタビンの薬剤耐性を含むウイルス学的特性はラミブジンと類似しているので、本剤とラミブジンを含む製剤を併用しないこと。
- リルピビリンの外国臨床第III相試験でテノホビル/エムトリシタビン製剤を併用した被験者における96週時の併合解析において、リルピビリンによるウイルス学的失敗例では、エファビレンツによるウイルス学的失敗例よりも、ラミブジン/エムトリシタビンへの耐性変異の発現割合が高かった。また、ベースラインCD4陽性リンパ球数が少ない被験者(<200cells/μL)では、ベースラインCD4陽性リンパ球数が多い被験者(≧200cells/μL)と比べてウイルス学的失敗例の割合が高かった。本剤による治療開始時には、これらの情報について考慮すること。(「臨床成績」の項参照)
- HIVとB型肝炎ウイルス(HBV)感染を合併している患者では、本剤の投与中止により、急激な肝炎の悪化がみられるおそれがある。本剤中止後数ヵ月間は、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行うこと。本剤中止後に肝炎が悪化した場合、非代償性の肝不全となる可能性があるので、必要に応じて抗HBV薬の投与を考慮すること。
- リルピビリン製剤の外国臨床第III相試験において、B型及び/又はC型肝炎ウイルス重複感染患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かったことから[重複感染患者33.3%(18/54例)、非重複感染患者4.9%(31/632例)]、これらの患者に投与する場合には、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- テノホビル製剤又はエムトリシタビン製剤を含むヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬の単独投与又はこれらの併用療法により、重篤な乳酸アシドーシス及び脂肪沈着による重度の肝腫大(脂肪肝)が、女性に多く報告されているので、乳酸アシドーシス又は肝細胞毒性が疑われる臨床症状又は検査値異常(アミノトランスフェラーゼの急激な上昇等)が認められた場合には、本剤の投与を一時中止すること。特に肝疾患の危険因子を有する患者においては注意すること。
- 本剤の投与に際しては、クレアチニンクリアランスを測定するなど、腎機能障害の有無に注意すること。また、本剤投与後も定期的な検査等により患者の状態を注意深く観察し、腎機能障害のリスクを有する患者にはクレアチニンクリアランス及び血清リンの検査を実施すること。腎毒性を有する薬剤との併用は避けることが望ましい。
- 本剤を含む抗HIV薬の多剤併用療法を行った患者で、免疫再構築症候群が報告されている。投与開始後、免疫機能が回復し、症候性のみならず無症候性日和見感染(マイコバクテリウムアビウムコンプレックス、サイトメガロウイルス、ニューモシスチス等によるもの)等に対する炎症反応が発現することがある。また、免疫機能の回復に伴い自己免疫疾患(甲状腺機能亢進症、多発性筋炎、ギラン・バレー症候群、ブドウ膜炎等)が発現するとの報告があるので、これらの症状を評価し、必要時には適切な治療を考慮すること。
- テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む抗HIV薬の多剤併用療法を長期間行った患者において、骨粗鬆症があらわれ、大腿骨頚部等の骨折を起こした症例が報告されている。長期投与時には定期的に骨密度検査を行うなど骨密度減少に注意し、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。なお、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩の試験において、144週間の投与により腰椎と大腿骨頚部の骨密度の減少が見られている。骨密度の減少した患者の大部分は、投与開始後24~48週目にかけて発現し、以降は144週目まで持続していた。
- エムトリシタビン製剤の試験において皮膚変色が発現し、その発現頻度は有色人種に高いことが示唆されている。
3.相互作用
リルピビリンは、主に薬物代謝酵素CYP3Aにより代謝されることから、CYP3A誘導剤及びCYP3A阻害剤との併用による相互作用が示唆される。
テノホビル及びエムトリシタビンは、糸球体濾過と尿細管への能動輸送により腎排出されることから、糸球体濾過を低下させる薬剤又は尿細管分泌において競合阻害する薬剤との併用により血中濃度が上昇するおそれがある。
-
併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 - リファンピシン1)
- アプテシン、
リファジン等
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある(「薬物動態」の項参照)。 これらの薬剤のCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 - カルバマゼピン
- テグレトール
- フェノバルビタール
- フェノバール等
- フェニトイン
- アレビアチン等
- ホスフェニトイン
- ホストイン
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。 - デキサメタゾン全身投与(単回投与を除く)
- デカドロン等
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 - プロトンポンプ阻害剤
-
- オメプラゾール2)
- オメプラール、オメプラゾン
- ランソプラゾール
- タケプロン
- ラベプラゾール
- パリエット
- エソメプラゾール
- ネキシウム
- ボノプラザンフマル酸塩
- タケキャブ
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある(「薬物動態」の項参照)。 胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 -
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子 リファブチン3) リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤とリファブチンを併用する場合は、リルピビリン製剤を1回25mg 1日1回併用すること。なお、リファブチンの併用を中止した場合は、リルピビリン製剤の投与を中止すること。(「薬物動態」の項参照) リファブチンのCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。 - H2遮断剤
- ファモチジン4)
シメチジン
ニザチジン
ラニチジン
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の12時間以上前又は4時間以上後に投与すること(「薬物動態」の項参照)。 胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。 - 制酸剤
- 乾燥水酸化アルミニウムゲル
沈降炭酸カルシウム等
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。これらの薬剤は、本剤投与の2時間以上前又は4時間以上後に投与すること。 クラリスロマイシン
エリスロマイシンリルピビリンの血中濃度が上昇する可能性がある。代替としてアジスロマイシン等を考慮すること。 これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、リルピビリンの代謝が阻害される。 メサドン5) メサドンの血中濃度が低下することがある(「薬物動態」の項参照)。 機序不明 レジパスビル/
ソホスブビル配合錠テノホビルの血中濃度が上昇することがある。副作用の発現に注意すること。(「薬物動態」の項参照) 機序は不明であるが、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩が基質となるP糖蛋白及びBCRPに対するレジパスビルの阻害作用が関与すると考えられる。 アシクロビル
バラシクロビル
ガンシクロビル
バルガンシクロビル等これらの薬剤、テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇し、有害事象を増強するおそれがある。 尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と併用する場合、排泄経路の競合により排泄が遅延し、これらの薬剤、テノホビル又はエムトリシタビンの血中濃度が上昇するおそれがある。 - QT延長を起こすことが知られている
薬剤 - アミオダロン
ソタロール等
QT延長、心室性頻拍(Torsades de Pointesを含む)が発現するおそれがある。 リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている(「薬物動態」の項参照)。
4.副作用
未治療のHIV-1感染患者を対象としたリルピビリン製剤の外国臨床第III相試験の併合解析(96週時)において、テノホビル/エムトリシタビン製剤が併用された550例の安全性評価を行った。副作用(臨床検査値異常を含む)は91.3%(502/550例)に認められた。主な副作用は、下痢86例(15.6%)、頭痛86例(15.6%)、悪心71例(12.9%)、不眠症58例(10.5%)、浮動性めまい57例(10.4%)、異常な夢54例(9.8%)等であった。
既治療のHIV-1感染患者を対象とした本剤の外国臨床試験の併合解析(48週時)において、366例の安全性評価を行った。副作用(臨床検査値異常を含む)は80.9%(296/366例)に認められた。主な副作用は、下痢40例(10.9%)、頭痛29例(7.9%)、疲労26例(7.1%)、不眠症26例(7.1%)であった。
1)重大な副作用
- 腎不全等の重度の腎機能障害(頻度不明)注1):急性腎障害、腎不全、腎尿細管壊死、ファンコニー症候群、近位尿細管腎症、間質性腎炎(急性を含む)、腎性尿崩症等の重度の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。
- 膵炎(頻度不明)注1):膵炎があらわれることがあるので、血中アミラーゼ、リパーゼ、血中トリグリセリド等の検査値の上昇がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 乳酸アシドーシス(頻度不明)注1):乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
- 肝機能障害(頻度不明)注2):AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
2)その他の副作用
下記の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合は適切な処置を行うこと。
副作用の頻度は、未治療のHIV-1感染患者を対象としたリルピビリン製剤の外国臨床第III相試験(背景治療がテノホビル/エムトリシタビン製剤投与群)及び既治療のHIV-1感染患者を対象とした本剤の外国臨床試験の結果を合算し算出した。
| 5%以上 | 5%未満 | 頻度不明注1) | |
|---|---|---|---|
| 血液およびリンパ系障害 | 好中球減少症 | 白血球減少症、好中球数減少、血小板数減少、ヘモグロビン減少 | |
| 免疫系障害 | 過敏症、免疫再構築症候群 | 血管性浮腫 | |
| 代謝および栄養障害 | 食欲減退、高血糖、高トリグリセリド血症 | 低カリウム血症、低リン酸血症、体重減少、体脂肪の再分布/蓄積、高コレステロール血症、高脂血症、食欲亢進、低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、低血糖、血中リン減少、LDLコレステロール増加、体重増加 | |
| 精神障害 | 不眠症、 異常な夢、うつ病 |
睡眠障害、抑うつ気分 | リビドー減退、神経過敏、不安、感情不安定 |
| 神経系障害 | 頭痛(12.6%)、浮動性めまい | 傾眠 | 錯感覚、末梢性ニューロパチー、味覚異常、ニューロパチー、 思考異常、振戦、前庭障害 |
| 呼吸器、胸郭および 縦隔障害 |
呼吸困難 | 気管支炎、鼻炎、咽頭炎 | |
| 胃腸障害 | 下痢(13.8%)、悪心、腹痛 | 嘔吐、腹部不快感、鼓腸、消化不良、アミラーゼ増加、リパーゼ増加、口内乾燥 | 胃腸障害、便秘、アフタ性口内炎、胃炎、おくび、口臭 |
| 肝胆道系障害 | トランスアミナーゼ上昇、脂肪肝、肝炎、高ビリルビン血症 | γ-GTP増加、肝機能異常、Al-P増加 | |
| 皮膚および 皮下組織障害 |
発疹 | 皮膚変色、皮膚色素過剰 | そう痒症、多汗症、脱毛症、湿疹、ざ瘡、皮膚乾燥、単純ヘルペス、皮膚良性新生物、脂漏、帯状疱疹 |
| 筋骨格系および 結合組織障害 |
筋力低下 | 骨軟化症(骨痛及びまれに骨折の原因となる)、ミオパチー、骨障害、筋痛、関節痛、背部痛、側腹部痛、筋痙攣 | |
| 腎および尿路障害 | 蛋白尿、血中クレアチニン増加、多尿 | 頻尿、血尿 | |
| 一般・全身障害および 投与部位の状態 |
疲労 | 無力症、疼痛 | 倦怠感、胸痛、発熱、悪寒、末梢性浮腫、ほてり |
| 臨床検査 | CK(CPK)増加 | 尿糖 | |
| その他 | 視覚異常、血管拡張、感染、インフルエンザ症候群 |
注2)リルピビリンの外国臨床試験(テノホビル製剤/エムトリシタビン製剤を背景治療として併用)で認められ、本剤においても発現が予測される副作用を頻度不明とした。
5.高齢者への投与
本剤の高齢者における薬物動態は検討されていない。高齢者では一般に肝、腎及び心機能が低下していることが多く、また、合併症、併用薬の頻度が増えることから、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊婦への投与に関する安全性は確立していない。]
- 授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせること。[テノホビル及びエムトリシタビンのヒト乳汁への移行が報告されており6)、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を用いた動物実験(ラット)で、テノホビルの乳汁中への移行が報告されている。また、リルピビリンは、動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されているが、ヒトにおける乳汁への移行は不明である。なお、HIV感染女性患者は、乳児のHIV感染を避けるため、乳児に母乳を与えないことが望ましい。]
- 妊娠中期及び妊娠後期の妊婦に本剤を投与したとき、出産後と比較し、リルピビリンの血中濃度低下が認められている(「薬物動態」の項参照)。
7.
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児における安全性は確立していない(使用経験がない)。
8.過量投与
- 徴候、症状:
- 過量投与に関するデータは限られている。リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている(「薬物動態」の項参照)。
テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤を過量投与した症例は報告されておらず、過量投与時に特有の徴候や症状は不明である。
- 処置:
- 本剤を過量投与した場合、バイタルサイン及び臨床症状の観察並びに心電図(QT間隔)の測定等、一般的な支持療法を行う。
9.その他の注意
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩のマウスを用いたがん原性試験(2年間)において、臨床用量におけるヒトの全身曝露量の16倍で雌に肝細胞腺腫が高頻度に発現したとの報告がある。
【薬物動態】
<日本人における成績>
本剤又はリルピビリン製剤を投与したときの薬物動態を以下に示す。
- 吸収・血漿中濃度
- リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合製剤7):健康成人に本剤を食後に単回経口投与したときの各成分の薬物動態パラメータを表1に示す。血漿中リルピビリン濃度は投与後4.0時間(中央値)に最高血漿中濃度[194.0ng/mL(平均値)]に達し、35.1時間(平均値)の消失半減期で消失した。AUC∞は5028.9ng・h/mL(平均値)であった(図1)。血漿中テノホビル濃度は投与後2.0時間(中央値)に最高血漿中濃度[334.6ng/mL(平均値)]に達し、22.2時間(平均値)の消失半減期で消失した。AUC∞は3265.9ng・h/mL(平均値)であった。血漿中エムトリシタビン濃度は投与後2.5時間(中央値)に最高血漿中濃度[2476.3ng/mL(平均値)]に達し、22.3時間(平均値)の消失半減期で消失した。AUC∞は11032.5ng・h/mL(平均値)であった。
-
表1 日本人健康成人に本剤を食後に単回経口投与したときの血漿中リルピビリン、テノホビル及びエムトリシタビンの薬物動態パラメータ N=8 薬物動態パラメータ Cmax
(ng/mL)AUC∞
(ng・h/mL)tmax(h) t1/2(h) リルピビリン 194.0
(52.88)5028.9
(1899.03)4.00
[2.00-4.50]35.11
(15.210)テノホビル 334.6
(107.36)3265.9
(775.51)2.00
[1.00-3.50]22.18
(2.578)エムトリシタビン 2476.3
(534.15)11032.5
(920.44)2.50
[1.00-3.50]22.26
(7.714)平均値(標準偏差),tmax:中央値[範囲]図1 日本人健康成人に本剤を食後単回経口投与したときの血漿中リルピビリン濃度-時間推移(平均値+標準偏差,n=8) - リルピビリン製剤8):健康成人にリルピビリン製剤25mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中リルピビリン濃度は投与後5時間(中央値)に最高血漿中濃度[144.3ng/mL(平均値)]に達し、約43時間(平均値)の消失半減期で消失した。平均AUC∞は4542ng・h/mLであった(表2、図2)。
-
表2 日本人健康成人にリルピビリン製剤25mgを食後単回経口投与したときの血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ 薬物動態パラメータ n=8 Cmax(ng/mL) 144.3(49.66) tmax(h) 5[2~6] AUC∞(ng・h/mL) 4542(2001.2) t1/2(h) 43(10.9) 平均値(標準偏差),tmax:中央値[範囲]図2 日本人健康成人にリルピビリン製剤25mgを食後単回経口投与したときの血漿中リルピビリン濃度-時間推移(平均値+標準偏差,n=8)
<外国人における成績>
リルピビリン製剤、テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤単独での薬物動態を以下に示す。
1.吸収・血漿中濃度
リルピビリン製剤9):健康成人にリルピビリン製剤25mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中リルピビリン濃度は投与後4~5時間(中央値)に最高血漿中濃度[109ng/mL(平均値)]に達し、約45時間(平均値)の消失半減期で消失した。平均AUC∞は3403ng・h/mLであった(図3)。
抗HIV薬による治療経験のないHIV-1感染患者に、リルピビリン製剤25mgを1日1回反復経口投与した第III相試験の成績を用いた母集団薬物動態解析より得た血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ(推定値)を表3に示す。HIV-1感染患者における血漿中リルピビリンの曝露量は健康成人より低値であった。
| 薬物動態パラメータ | N=679 | |
|---|---|---|
| AUC24 (ng・h/mL) |
平均値(標準偏差) 中央値[範囲] |
2235(851) 2096[198~7307] |
| C0 (ng/mL) |
平均値(標準偏差) 中央値[範囲] |
78(35) 73[2~288] |
テノホビル製剤:外国人健康成人にテノホビル製剤300mgを単回経口投与したとき、血清中テノホビル濃度は投与1.0±0.4時間後に最高血清中濃度[0.30μg/mL(平均値)]に達し、約17時間(中央値)の消失半減期で消失した。平均AUCは2.29μg・h/mLであった。
エムトリシタビン製剤:外国人HIV-1感染患者にエムトリシタビン製剤200mgを反復経口投与したとき、定常状態における血漿中エムトリシタビン濃度は投与1~2時間後に最高血漿中濃度[1.8μg/mL(平均値)]に達し、約10時間(中央値)の消失半減期で消失した。平均AUCは10.0μg・h/mLであった。
食事の影響
リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合製剤10):外国人健康成人にリルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合製剤を軽食(390kcal、脂質12g)又は標準食(540kcal、脂質21g)とともに単回経口投与したときの各成分の血漿中曝露量を、空腹時に単回経口投与したときの曝露量と比較した結果を表4に示す。
| N=24 | 薬物動態パラメータの比(%)(90%信頼区間) | |||
|---|---|---|---|---|
| 軽食時注)/空腹時 | 標準食時/空腹時 | |||
| Cmax | AUC | Cmax | AUC | |
| リルピビリン | 134 (111-163) |
109 (92-129) |
126 (105-153) |
116 (99-137) |
| テノホビル | 112 (100-125) |
128 (120-137) |
132 (118-147) |
138 (129-147) |
| エムトリシタビン | 95 (90-102) |
96 (94-99) |
93 (87-99) |
95 (93-98) |
2.血漿蛋白結合率
リルピビリン製剤11):リルピビリンの血漿蛋白結合率は約99.7%であり、主にアルブミンに結合した(in vitro、平衡透析法)。
テノホビル製剤:テノホビルのヒト血漿蛋白結合率(in vitro)は、0.01~25μg/mLの範囲で0.7%未満であった。
エムトリシタビン製剤:エムトリシタビンのヒト血漿蛋白結合率(in vitro)は、0.02~200μg/mLの範囲で4%未満であった。
3.代謝
リルピビリン製剤12):In vitro試験で、リルピビリンは主にCYP3Aにより代謝された。
テノホビル製剤:テノホビルは主に尿中に排泄され、代謝の影響をほとんど受けない。
エムトリシタビン製剤:エムトリシタビンは主に尿中に排泄され、代謝の影響をほとんど受けない。
4.排泄
リルピビリン製剤13):健康成人に14C-リルピビリン(液剤)150mgを単回経口投与したとき、投与した総放射能の85%(平均値)が糞中、6.1%(平均値)が尿中から回収された。糞中及び尿中の未変化体の排泄率は、それぞれ投与量の25%(平均値)及び1%未満であった。
テノホビル製剤:HIV-1感染患者にテノホビルを静脈内投与したとき、投与量の約70~80%は、テノホビルとして尿中から回収された。テノホビルは、糸球体濾過と尿細管への能動輸送により腎排泄される。
エムトリシタビン製剤:健康成人に14C-エムトリシタビンを投与したとき、投与した量の約86%は尿中から回収され、13%は代謝物として回収された。エムトリシタビンの代謝物は、3’-スルホキシドジアステレオマーとグルクロン酸抱合体である。エムトリシタビンは、糸球体濾過と尿細管への能動輸送の両方により腎排泄されることが示唆されている。
5.肝機能障害患者
リルピビリン製剤14):軽度肝機能障害(Child-PughスコアA、8例)及び中等度肝機能障害(Child-PughスコアB、8例)患者にリルピビリン製剤25mgを1日1回反復経口投与したときの血漿中リルピビリンのAUC24は、健康成人と比較してそれぞれ47%及び5%高かった(表5)。軽度肝機能障害及び中等度肝機能障害患者に本剤を投与するとき、用量を調節する必要はない。なお、重度肝機能障害患者(Child-PughスコアC)を対象とした試験は実施していない。
| 薬物動態 パラメータ |
健康成人 | 肝機能障害患者 | 最小二乗平均の比 [90%信頼区間] |
|---|---|---|---|
| 軽度肝機能障害患者 | |||
| n | 8 | 8 | - |
| Cmax ng/mL | 144.3(35.70) | 187.0(66.31) | 1.268[0.9804~1.641] |
| tmax h | 5.0[3.0~12.0] | 5.0[2.0~24.0] | - |
| AUC24 ng・h/mL | 2152(538.1) | 3206(1080) | 1.467[1.144~1.881] |
| t1/2 h | 60.59(20.03) | 80.82(33.17)a) | - |
| 中等度肝機能障害患者 | |||
| n | 8 | 8 | - |
| Cmax ng/mL | 146.8(30.21) | 143.5(49.69) | 0.9496[0.7514~1.200] |
| tmax h | 5.0[3.0~5.0] | 20.0[2.0~24.0] | - |
| AUC24 ng・h/mL | 2318(385.9) | 2525(851.2) | 1.052[0.8379~1.320] |
| t1/2 h | 56.01(21.31) | 90.56(37.04)b) | - |
テノホビル製剤:テノホビルは代謝の影響をほとんど受けないため、肝機能障害患者を対象とした試験は実施していない。
エムトリシタビン製剤:エムトリシタビンは代謝の影響をほとんど受けないため、肝機能障害患者を対象とした試験は実施していない。
6.B型肝炎ウイルス及び/又はC型肝炎ウイルス重複感染患者
リルピビリン製剤:母集団薬物動態解析の結果、B型肝炎ウイルス及び/又はC型肝炎ウイルスとHIV-1の重複感染患者の血漿中リルピビリンのAUC24及びC0に、臨床上問題となる影響はなかった。
7.腎機能障害患者
リルピビリン製剤11)、13):腎機能障害患者を対象とした試験は実施していないが、リルピビリンの腎排泄は限定的であるため、腎機能障害によりリルピビリンの排泄にほとんど影響を及ぼさないと推察される。リルピビリンは血漿蛋白結合率が高いことから、血液透析や腹膜透析により除去される可能性は低い。
テノホビル製剤:テノホビル製剤300mgを単回投与したとき、クレアチニンクリアランス(CLcr)が50mL/min未満の患者あるいは透析を必要とする末期腎不全患者では、テノホビルのCmaxとAUCがそれぞれ上昇した(表6)。
なお、4時間の血液透析(テノホビルの除去率は54%)により投与量の約10%が除去された。
| CLcr (mL/min) |
例数 | Cmax (ng/mL) |
AUC (ng・h/mL) |
CL/F (mL/min) |
CLrenal (mL/min) |
|---|---|---|---|---|---|
| >80 | 3 | 335.5±31.8 | 2184.5±257.4 | 1043.7±115.4 | 243.5±33.3 |
| 50-80 | 10 | 330.4±61.0 | 3063.8±927.0 | 807.7±279.2 | 168.6±27.5 |
| 30-49 | 8 | 372.1±156.1 | 6008.5±2504.7 | 444.4±209.8 | 100.6±27.5 |
| <30(12-28)注) | 11 | 601.6±185.3 | 15984.7±7223.0 | 177.0±97.1 | 43.0±31.2 |
注)CLcrが10mL/min未満で、透析を行っていない患者における薬物動態は検討されていない。
エムトリシタビン製剤:エムトリシタビン製剤200mgを単回投与したとき、クレアチニンクリアランス(CLcr)が50mL/min未満の患者あるいは透析を必要とする末期腎不全患者では、エムトリシタビンのCmaxとAUCがそれぞれ上昇した(表7)。
なお、投与1.5時間以内に開始した3時間の血液透析(血液流量400mL/min、透析液流量600mL/min)により投与量の約30%が除去された。
| CLcr (mL/min) |
例数 | 投与前のCLcr平均値 (mL/min) |
Cmax (μg/mL) |
AUC (μg・h/mL) |
CL/F (mL/min) |
CLrenal (mL/min) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| >80 | 6 | 107±21 | 2.2±0.6 | 11.8±2.9 | 302±94 | 213.3±89.0 |
| 50-80 | 6 | 59.8±6.5 | 3.8±0.9 | 19.9±1.1 | 168±10 | 121.4±39.0 |
| 30-49 | 6 | 40.9±5.1 | 3.2±0.6 | 25.1±5.7 | 138±28 | 68.6±32.1 |
| <30 | 5 | 22.9±5.3 | 2.8±0.7 | 33.7±2.1 | 99±6 | 29.5±11.4 |
| 透析を必要とする末期腎不全患者 <30 |
5 | 8.8±1.4 | 2.8±0.5 | 53.2±9.9 | 64±12 | - |
算出不能:-
8. 妊婦、産婦への投与
妊娠中期のHIV-1感染患者(15例)に、リルピビリン25mgを1日1回投与したとき、リルピビリンのCmax、AUC24h及びCminは、出産後(6~12週;11例)と比較してそれぞれ21%、29%及び35%減少し、妊娠後期(13例)では、それぞれ20%、31%及び42%減少した。
9.薬物相互作用
リルピビリン製剤、テノホビル製剤及びエムトリシタビン製剤、あるいは本剤による薬物相互作用試験成績を示す。
1)リルピビリン製剤
In vitro試験において、リルピビリンは主にCYP3Aにより代謝された。本剤をCYP3Aの阻害剤又は誘導剤と併用することにより、血漿中リルピビリンの濃度が上昇又は低下する可能性がある。
リルピビリン製剤と主な薬剤の併用による薬物動態への影響を下表に示す(表8及び表9)。
| 併用薬 | 併用薬の用量 | 例数 | リルピビリンの薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時(%)(90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | |||
| ジダノシン | 400mg 1日1回 |
13~21 | 100 (90-110) |
100 (95-106) |
100 (92-109) |
| テノホビル | 300mg 1日1回 |
15~16 | 96 (81-113) |
101 (87-118) |
99 (83-116) |
| ダルナビル /リトナビル |
800mg/100mg 1日1回 |
14~15 | 179 (156-206) |
230 (198-267) |
278 (239-324) |
| ロピナビル /リトナビル |
400mg/100mg 1日2回 |
15 | 129 (118-140) |
152 (136-170) |
174 (146-208) |
| ラルテグラビルa) | 400mg 1日2回 |
24 | 112 (104-120) |
112 (105-119) |
103 (96-112) |
| リファブチン | 300mg 1日1回 |
14~17 | 65 (58-74) |
54 (50-58) |
51 (48-54) |
| リファブチンa) | 300mg 1日1回 |
10~18 | 69 (62-76) |
58 (52-65) |
52 (46-59) |
| リファブチンb) | 300mg 1日1回 |
17~18 | 143 (130-156)c) |
116 (106-126)c) |
93 (85-101)c) |
| ファモチジン | リルピビリン製剤投与 12時間前 40mg 1回 |
22~24 | 99 (84-116) |
91 (78-107) |
- |
| ファモチジン | リルピビリン製剤投与 2時間前 40mg 1回 |
22~24 | 15 (12-19) |
24 (20-28) |
- |
| ファモチジン | リルピビリン製剤投与 4時間後 40mg 1回 |
22~24 | 121 (106-139) |
113 (101-127) |
- |
| リファンピシン | 600mg 1日1回 |
15~16 | 31 (27-36) |
20 (18-23) |
11 (10-13) |
| ケトコナゾール | 400mg 1日1回 |
14~15 | 130 (113-148) |
149 (131-170) |
176 (157-197) |
| オメプラゾール | 20mg 1日1回 |
15~16 | 60 (48-73) |
60 (51-71) |
67 (58-78) |
| アセトアミノフェン | 500mg 1回 |
16 | 109 (101-118) |
116 (110-122) |
126 (116-138) |
| アトルバスタチン | 40mg 1日1回 |
16 | 91 (79-106) |
90 (81-99) |
90 (84-96) |
| クロルゾキサゾン | 500mg 1回 |
16 | 117 (108-127) |
125 (116-135) |
118 (109-128) |
| シルデナフィルd) | 50mg 1回 |
15~16 | 92 (85-99) |
98 (92-105) |
104 (98-109) |
| シメプレビルa) | 150mg 1日1回 |
21 | 104 (95-113) |
112 (105-119) |
125 (116-135) |
| レジパスビル/ソホスブビルe) | 90/400mg 1日1回 |
14 | 97 (88-107) |
102 (94-111) |
112 (103-121) |
| ソホスブビルa) | 400mg 1日1回 |
17 | 105 (97-115) |
106 (102-109) |
99 (94-104) |
a)リルピビリン製剤25mg 1日1回投与時
b)リルピビリン製剤50mg 1日1回投与時
c)リルピビリン製剤25mgを単剤として投与したときとの比較
d)リルピビリン製剤75mg 1日1回投与時
e)本剤1日1回投与時
| 併用薬 | 併用薬の用量 | 例数 | 併用薬の薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時(%)(90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | |||
| ジダノシン | 400mg 1日1回 |
13~21 | 96 (80-114) |
112 (99-127) |
- |
| テノホビル | 300mg 1日1回 |
15~16 | 119 (106-134) |
123 (116-131) |
124 (110-138) |
| ダルナビル | ダルナビル /リトナビル 800mg/100mg 1日1回 |
14~15 | 90 (81-100) |
89 (81-99) |
89 (68-116) |
| ロピナビル | ロピナビル /リトナビル 400mg/100mg 1日2回 |
15 | 96 (88-105) |
99 (89-110) |
89 (73-108) |
| ラルテグラビルb) | 400mg 1日2回 |
24 | 110 (77-158) |
109 (81-147) |
127 (101-160) |
| リファブチン | 300mg 1日1回 |
14~17 | 103 (93-114) |
103 (97-109) |
101 (94-109) |
| リファンピシン | 600mg 1日1回 |
15~16 | 102 (93-112) |
99 (92-107) |
- |
| ケトコナゾール | 400mg 1日1回 |
14~15 | 85 (80-90) |
76 (70-82) |
34 (25-46) |
| オメプラゾール | 20mg 1日1回 |
15~16 | 86 (68-109) |
86 (76-97) |
- |
| アセトアミノフェン | 500mg 1回 |
16 | 97 (86-110) |
92 (85-99) |
- |
| エチニルエストラジオールb) | エチニルエストラジオール /ノルエチステロン 0.035mg/1mg 1日1回 |
14~17 | 117 (106-130) |
114 (110-119) |
109 (103-116) |
| ノルエチステロンb) | エチニルエストラジオール /ノルエチステロン 0.035mg/1mg 1日1回 |
14~17 | 94 (83-106) |
89 (84-94) |
99 (90-108) |
| アトルバスタチン | 40mg 1日1回 |
16 | 135 (108-168) |
104 (97-112) |
85 (69-103) |
| クロルゾキサゾン | 500mg 1回 |
16 | 98 (85-113) |
103 (95-113) |
- |
| シルデナフィルa) | 50mg 1回 |
15~16 | 93 (80-108) |
97 (87-108) |
- |
| R(-)メサドンb) | メサドン 60~100mg 1日1回 |
12~13 | 86 (78-95) |
84 (74-95) |
78 (67-91) |
| S(+)メサドンb) | メサドン 60~100mg 1日1回 |
12~13 | 87 (78-97) |
84 (74-96) |
79 (67-92) |
| メトホルミンb) | 850mg 1回 |
20 | 102 (95-110) |
99 (94-104) |
- |
| シメプレビルb) | 150mg 1日1回 |
21 | 110 (97-126) |
106 (94-119) |
96 (83-111) |
| レジパスビルc) ソホスブビルc) GS-331007c),d) |
レジパスビル /ソホスブビル: 90/400mg 1日1回 |
15 | 101 (95-107) |
108 (102-115) |
116 (108-125)e) |
| 105 (93-120) |
110 (101-121) |
- | |||
| 106 (101-111) |
115 (111-119) |
118 (113-124) |
|||
| ソホスブビルb) GS-331007b),d) |
ソホスブビル:400mg 1日1回 |
17 | 121 (90-162) |
109 (94-127) |
- |
| 106 (99-114) |
101 (97-104) |
- | |||
| ジゴキシンb) | 0.5mg 1回 |
22 | 106 (97-117) |
98 (93-104) |
- |
a)リルピビリン製剤75mg 1日1回投与時
b)リルピビリン製剤25mg 1日1回投与時
c)本剤1日1回投与時
d)ソホスブビルの主代謝物
e)C24h
2)テノホビル製剤
In vivoにおいて認められる濃度よりもはるかに高濃度(約300倍)において、テノホビルはヒトチトクロームP450分子種(CYP3A4、CYP2D6、CYP2C9又はCYP2E1)を阻害しなかったが、CYP1Aをわずかに(6%)阻害した。
テノホビルは、糸球体濾過と尿細管への能動輸送により腎排泄される。
尿細管への能動輸送により排泄される薬剤と本剤を併用した場合、この排泄経路における競合によりテノホビル又は併用薬の血清中濃度が上昇する可能性がある。
テノホビル製剤と主な薬剤との併用による、薬物動態への影響を下表に示す(表10及び表11)。
また、表12にテノホビル製剤とジダノシンとの相互作用を示す。
| 併用薬 | 併用薬の用量 | 例数 | テノホビルの薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時(%)(90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | |||
| アバカビル | 300mg 1回 |
8 | 92 (76-112) |
104 (86-126) |
- |
| ラミブジン | 150mg 1日2回、7日間 |
15 | 102 (96-109) |
97 (85-110) |
92 (67-118) |
| ジダノシン (腸溶剤) |
400mg 1回 |
25 | 98 (93-104) |
102 (98-105) |
- |
| ジダノシン (制酸剤含有) |
250あるいは400mg注1) 1日1回、7日間 |
14 | 101 (88-114) |
95 (86-104) |
78 (64-93) |
| インジナビル | 800mg 1日3回、7日間 |
13 | 114 (97-131) |
107 (95-119) |
108 (93-122) |
| ロピナビル /リトナビル |
ロピナビル /リトナビル: 400/100mg 1日2回、14日間 |
24 | 115 (107-122) |
132 (125-138) |
151 (137-166) |
| エファビレンツ | 600mg 1日1回、14日間 |
29 | 107 (96-117) |
98 (92-103) |
102 (91-112) |
| アタザナビル硫酸塩 | 400mg 1日1回、14日間 |
33 | 114 (108-120) |
124 (121-128) |
122 (115-130) |
| アデホビルピボキシル | 10mg 1回 |
22 | 99 (92-106) |
98 (95-100) |
- |
| エムトリシタビン | 200mg 1日1回、7日間 |
17 | 96 (87-106) |
107 (100-114) |
120 (112-129) |
| ネルフィナビル | 1250mg 1日2回、14日間 |
29 | 98 (91-105) |
101 (95-107) |
109 (102-117) |
| サキナビル /リトナビル |
サキナビル /リトナビル: 1000/100mg 1日2回、14日間 |
35 | 115 (107-122) |
114 (109-119) |
123 (116-130) |
| レジパスビル /ソホスブビル注2) |
レジパスビル /ソホスブビル: 90/400mg 1日1回、10日間 |
14 | 132 (125-139) |
140 (131-150) |
191 (174-210)注3) |
注2)本剤1日1回投与時
注3)C24h
| 併用薬 | 併用薬の用量 | 例数 | 併用薬の薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時(%)(90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | |||
| アバカビル | 300mg 1回 |
8 | 112 (99-126) |
111 (104-119) |
- |
| ラミブジン | 150mg 1日2回、7日間 |
15 | 71 (61-81) |
90 (83-97) |
117 (103-132) |
| ノルゲスチメート | エチニルエスト ラジオール/ ノルゲスチメート 1日1回、7日間 |
20 | 94 (87-101) |
95 (91-99) |
96 (92-101) |
| エチニルエスト ラジオール |
エチニルエスト ラジオール/ ノルゲスチメート 1日1回、7日間 |
20 | 94 (88-100) |
96 (91-101) |
98 (91-106) |
| インジナビル | 800mg 1日3回、7日間 |
12 | 94 (77-110) |
98 (88-108) |
143 (55-230) |
| ロピナビル | ロピナビル /リトナビル: 400/100mg 1日2回、14日間 |
24 | 103 (97-110) |
103 (96-111) |
111 (98-125) |
| リトナビル | ロピナビル /リトナビル: 400/100mg 1日2回、14日間 |
24 | 104 (93-116) |
104 (97-110) |
110 (99-122) |
| エファビレンツ | 600mg 1日1回、14日間 |
30 | 96 (91-101) |
97 (93-100) |
93 (87-99) |
| アタザナビル硫酸塩 | 400mg 1日1回、14日間 |
34 | 79 (73-86) |
75 (70-81) |
60 (52-68) |
| アタザナビル硫酸塩 | アタザナビル /リトナビル: 300/100mg 1日1回、42日間 |
10 | 72 (50-105) |
75 (58-97)注) |
77 (54-110)注) |
| リバビリン | 600mg 1回 |
22 | 95 (89-101) |
112 (106-117) |
- |
| アデホビルピボキシル | 10mg 1回 |
22 | 93 (87-100) |
88 (85-92) |
- |
| エムトリシタビン | 200mg 1日1回、7日間 |
17 | 103 (95-111) |
100 (92-109) |
102 (92-113) |
| ネルフィナビル | 1250mg 1日2回、14日間 |
29 | 92 (85-99) |
93 (85-102) |
101 (85-119) |
| M8代謝体 | 1250mg 1日2回、14日間 |
29 | 92 (84-100) |
93 (83-105) |
98 (84-115) |
| サキナビル | サキナビル /リトナビル: 1000/100mg 1日2回、14日間 |
32 | 122 (106-141) |
129 (112-148) |
147 (123-176) |
| リトナビル | サキナビル /リトナビル: 1000/100mg 1日2回、14日間 |
32 | 110 (95-128) |
111 (100-122) |
123 (103-146) |
| ジダノシンの用量/投与方法注1) | テノホビル製剤の投与方法注1) | 例数 | ジダノシン空腹時400mg投与時に対する薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時 (%)(90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | ||||
| 制酸剤含有製剤 400mg注2) 1日1回、7日間 |
空腹時 ジダノシン投与後 1時間 |
14 | 127 (108-146) |
143 (130-157) |
|
| 腸溶剤 | 空腹時 400mg、1回 |
食後 ジダノシン投与後 2時間 |
26 | 148 (125-176) |
148 (131-167) |
| 食後 400mg、1回 |
ジダノシンと同時投与 | 26 | 164 (141-189) |
160 (144-179) |
|
| 空腹時 250mg、1回 |
食後 ジダノシン投与後 2時間 |
28 | 90 (78-103) |
100 (89-112) |
|
| 空腹時 250mg、1回 |
ジダノシンと同時投与 | 28 | 92 (81-105) |
114 (100-131) |
|
| 食後 250mg、1回 |
ジダノシンと同時投与 | 28 | 71 (61-82) |
89 (77-102) |
|
注2)体重60kg以下の症例4例含む(ジダノシンは250mg投与)
3)エムトリシタビン製剤
臨床使用量で血漿中に認められた濃度の14倍まで濃度を上昇させても、エムトリシタビンはヒトチトクロームP450分子種(CYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)によるin vitro薬物代謝を阻害しなかった。エムトリシタビンはグルクロン酸抱合を担う酵素(ウリジン-5’-二リン酸グルクロニルトランスフェラーゼ)を阻害しなかった。これらのin vitro実験結果及び確認されているエムトリシタビンの排泄経路を考慮すると、ヒトチトクロームP450を介するエムトリシタビンと他の薬剤との相互作用が生じる可能性は低い。
健康成人志願者を対象にエムトリシタビンとテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩、インジナビル、サニルブジン及びジドブジンとの併用における薬物動態の評価を行った。併用薬がエムトリシタビンの薬物動態に及ぼす影響及びエムトリシタビンが併用薬の薬物動態に及ぼす影響について表13、14に示す。
| 併用薬 | 併用薬の用量 | エムトリシタビンの用量 | 例数 | エムトリシタビンの薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時(%) (90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | ||||
| テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 300mg 1日1回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
17 | 96 (87-106) |
107 (100-104) |
120 (112-129) |
| インジナビル | 800mg 1回 |
200mg 1回 |
12 | 92 (82-104) |
101 (94-109) |
- |
| サニルブジン | 40mg 1回 |
200mg 1回 |
6 | 104 (94-116) |
102 (94-111) |
- |
| ジドブジン | 300mg 1日2回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
27 | 97 (90-104) |
97 (93-101) |
96 (88-104) |
| 併用薬 | 併用薬の用量 | エムトリシタビンの用量 | 例数 | 併用薬の薬物動態パラメータの比 併用時/単独投与時(%) (90%信頼区間) |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax | AUC | Cmin | ||||
| テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 | 300mg 1日1回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
17 | 103 (95-111) |
100 (92-109) |
102 (92-113) |
| インジナビル | 800mg 1回 |
200mg 1回 |
12 | 98 (84-113) |
102 (89-117) |
- |
| サニルブジン | 40mg 1回 |
200mg 1回 |
6 | 105 (95-116) |
109 (83-144) |
- |
| ジドブジン | 300mg 1日2回 7日間 |
200mg 1日1回 7日間 |
27 | 117 (100-138) |
113 (105-120) |
98 (89-109) |
10.QT間隔に対する影響
リルピビリン製剤15)、16):健康成人60例を対象にリルピビリン製剤25mg(臨床用量)を1日1回反復経口投与し、定常状態時のQTcF間隔に及ぼす影響を検討した結果、QTcF間隔に対し臨床的に有意な影響は認められなかった(プラセボとの差の最大値:2.0ms)[プラセボ及び陽性対照(moxifloxacin 400mg 1日1回)を用いた無作為割付クロスオーバー試験]。
なお、健康成人におけるQT/QTc評価試験において、高用量のリルピビリン(75mg及び300mg)注)を1日1回反復経口投与したとき、QTcF間隔のベースラインからの変化量のプラセボとの差の平均値(95%信頼区間の上限)はそれぞれ10.7(15.3)ms及び23.3(28.4)msであった。
注)リルピビリン製剤の承認された1日用量は25mgである。【臨床成績】
<外国臨床試験>
C209試験(ECHO試験)及びC215試験(THRIVE試験)17):抗HIV薬の使用経験のないHIV-1感染患者1368例を対象とし、リルピビリン(RPV)25mg及び背景治療(BR)の1日1回投与と、エファビレンツ(EFV)600mg及びBRの1日1回投与の無作為割付け、二重盲検の実薬対照による臨床第III相比較試験を2試験実施した。両試験はBRを除き同一のデザインであり、ECHO試験のBRはTDF/FTCとし、THRIVE試験ではTDF/FTC、ABC/3TC、AZT/3TCから医師がBRを選択した。両試験の併合解析において、BRがTDF/FTCの被験者数は、RPV群が550例、EFV群が546例であった。BRがTDF/FTCの被験者について、48週及び96週時の臨床成績を表15及び16に示す。
48週時にHIV-1 RNA量が50copies/mL未満に維持されていた患者の割合から、EFV+TDF/FTC群[82.4%(450/546例)]に対するRPV+TDF/FTC群[83.5%(459/550例)]の非劣性が検証された[投与群間差(95%CI):+1.0%(-3.4%~5.5%)]。
また、96週時にHIV-1 RNA量が50copies/mL未満に維持されていた患者の割合は、RPV+TDF/FTC群は76.9%(423/550例)、EFV+TDF/FTC群は77.3%(422/546例)であった[投与群間差(95%CI):-0.4%(-5.4%~4.6%)]。
| 例数(%) | ECHO試験 | THRIVE試験 | ECHO試験及び THRIVE試験の 併合解析 |
|||
|---|---|---|---|---|---|---|
| RPV+ TDF/FTC 346例 |
EFV+ TDF/FTC 344例 |
RPV+ TDF/FTC 204例 |
EFV+ TDF/FTC 202例 |
RPV+ TDF/FTC 550例 |
EFV+ TDF/FTC 546例 |
|
| 48週時 | ||||||
| ウイルス学的効果注1) HIV-1 RNA量<50copies/mL |
287 (82.9) |
285 (82.8) |
172 (84.3) |
165 (81.7) |
459 (83.5) |
450 (82.4) |
| ウイルス学的失敗注2) | 38 (11.0) |
15 (4.4) |
14 (6.9) |
8 (4.0) |
52 (9.5) |
23 (4.2) |
| 死亡 | 0 | 0 | 0 | 1 (0.5) |
0 | 1 (0.2) |
| 有害事象による投与中止 | 6 (1.7) |
25 (7.3) |
6 (2.9) |
14 (6.9) |
12 (2.2) |
39 (7.1) |
| 他の理由による投与中止 | 15 (4.3) |
19 (5.5) |
12 (5.9) |
14 (6.9) |
27 (4.9) |
33 (6.0) |
| 96週時 | ||||||
| ウイルス学的効果注1) HIV-1 RNA量<50copies/mL |
263 (76.0) |
271 (78.8) |
160 (78.4) |
151 (74.8) |
423 (76.9) |
422 (77.3) |
| ウイルス学的失敗注2) | 45 (13.0) |
16 (4.7) |
18 (8.8) |
12 (5.9) |
63 (11.5) |
28 (5.1) |
| 死亡 | 0 | 3 (0.9) |
0 | 1 (0.5) |
0 | 4 (0.7) |
| 有害事象による投与中止 | 10 (2.9) |
29 (8.4) |
10 (4.9) |
15 (7.4) |
20 (3.6) |
44 (8.1) |
| 他の理由による投与中止 | 28 (8.1) |
25 (7.3) |
16 (7.8) |
23 (11.4) |
44 (8.0) |
48 (8.8) |
注2)ウイルス学的再燃例(2回連続でHIV-1 RNA量<50copies/mLが認められ、その後48週又は96週までに2回連続でHIV-1 RNA量≧50copies/mLが認められた患者)又はウイルス学的非抑制例(48週又は96週までに2回連続したHIV-1 RNA量<50copies/mLが認められなかった患者)を含む。
| 48週時 | 96週時 | |||
|---|---|---|---|---|
| RPV+TDF/FTC 550例 |
EFV+TDF/FTC 546例 |
RPV+TDF/FTC 550例 |
EFV+TDF/FTC 546例 |
|
| ベースラインHIV-1 RNA量(copies/mL)別ウイルス学的効果 | ||||
| ≦100,000 | 89.6% (258/288例) |
84.8% (217/256例) |
83.7% (241/288例) |
80.8% (206/255例) |
| >100,000 | 76.7% (201/262例) |
80.3% (233/290例) |
69.5% (182/262例) |
74.2% (216/291例) |
| ベースラインHIV-1 RNA量(copies/mL)別ウイルス学的失敗 | ||||
| ≦100,000 | 4.2% (12/288例) |
2.3% (6/256例) |
5.9% (17/288例) |
2.4% (6/255例) |
| >100,000 | 15.3% (40/262例) |
5.9% (17/290例) |
17.6% (46/262例) |
7.6% (22/291例) |
| ベースラインCD4陽性リンパ球数(cells/μL)別ウイルス学的効果 | ||||
| <50 | 51.7% (15/29例) |
79.3% (23/29例) |
48.3% (14/29例) |
72.4% (21/29例) |
| ≧50、<200 | 80.9% (123/152例) |
80.7% (109/135例) |
71.1% (108/152例) |
72.6% (98/135例) |
| ≧200、<350 | 86.3% (215/249例) |
82.3% (205/249例) |
80.7% (201/249例) |
78.7% (196/249例) |
| ≧350 | 89.1% (106/119例) |
85.0% (113/133例) |
84.0% (100/119例) |
80.5% (107/133例) |
| ベースラインCD4陽性リンパ球数(cells/μL)別ウイルス学的失敗 | ||||
| <50 | 20.7% (6/29例) |
3.4% (1/29例) |
20.7% (6/29例) |
6.9% (2/29例) |
| ≧50、<200 | 14.5% (22/152例) |
8.1% (11/135例) |
19.7% (30/152例) |
8.9% (12/135例) |
| ≧200、<350 | 6.8% (17/249例) |
4.0% (10/249例) |
7.6% (19/249例) |
4.4% (11/249例) |
| ≧350 | 5.9% (7/119例) |
0.8% (1/133例) |
6.7% (8/119例) |
2.3% (3/133例) |
注2)ウイルス学的再燃例(2回連続でHIV-1 RNA量<50copies/mLが認められ、その後48週又は96週までに2回連続でHIV-1 RNA量≧50copies/mLが認められた患者)又はウイルス学的非抑制例(48週又は96週までに2回連続したHIV-1 RNA量<50copies/mLが認められなかった患者)を含む。
GS-US-264-0106試験18):ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染患者476例を対象に、リトナビルを併用したプロテアーゼ阻害剤及び2剤のNRTIの投与を、RPV/TDF/FTC配合錠の1日1回投与に切り替えた際の有効性及び安全性を評価するための無作為割付け、非盲検の臨床第III相比較試験を実施した。対象患者は、過去に投与した初めて又は2回目の抗HIV薬レジメンでウイルス学的失敗がない患者で、RPV/TDF/FTC配合錠の各有効成分に対する耐性がなく、本試験の開始前6ヵ月以上ウイルス学的に抑制されている患者(HIV-1 RNA量が50copies/mL未満)とした。患者はベースライン時にRPV/TDF/FTC配合錠に切り替える群(RPV/TDF/FTC群:317例)と、ベースライン時の治療を24週間継続した後RPV/TDF/FTC配合錠の24週間投与に切り替える群(治療継続群:159例)のいずれかに2:1の割合で割付けられた。治療継続群のうち152例が24週後にRPV/TDF/FTC配合錠に切り替えた。24週時の臨床成績を表17に示す。
24週時にHIV-1 RNA量が50copies/mL未満に維持されていた患者の割合から、治療継続群に対するRPV/TDF/FTC群の非劣性が検証された[投与群間差(95%CI):+3.8%(-1.6%~9.1%)]。
| RPV/TDF/FTC群 317例 |
治療継続群 159例 |
|
|---|---|---|
| 24週時 | ||
| ウイルス学的効果 HIV-1 RNA量<50copies/mL |
93.7% (297/317例) |
89.9% (143/159例) |
| ウイルス学的失敗注1) | 0.9% (3/317例) |
5.0% (8/159例) |
| 有害事象又は死亡による投与中止注2) | 1.9% (6/317例) |
0% |
| 他の理由及び最後のHIV-1 RNA量測定値が<50copies/mLであることによる投与中止注3) | 3.5% (11/317例) |
3.1% (5/159例) |
| 治験薬を投与していたが24週時のデータが欠測 | 0% | 1.9% (3/159例) |
| CD4陽性リンパ球数のベースラインからの変化量の中央値(cells/μL) | +10 | +22 |
注2)1日目から24週時までのいずれかの時点で有害事象又は死亡のために試験を中止し、ウイルス学的データが得られなかった患者を含む。
注3)有害事象、死亡、有効性の欠如・消失以外の理由(同意撤回、追跡不能など)で試験を中止した被験者を含む。
治療継続群からRPV/TDF/FTC配合錠への切り替え24週後にHIV-1 RNA量が50copies/mL未満であった患者の割合は92.1%(140/152例)であり、24週時のRPV/TDF/FTC群は93.7%(297/317例)であった。
また、48週時にRPV/TDF/FTC群でHIV-1 RNA量が50copies/mL未満に維持されていた患者の割合は89.3%(283/317例)であった。
GS-US-264-0111試験19):ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染患者49例を対象に、EFV/TDF/FTC配合錠をRPV/TDF/FTC配合錠の1日1回投与に切り替えた際の有効性及び安全性を評価するための非盲検、非対照の臨床第II相試験を実施した。対象患者は、初めての抗HIVレジメンとしてEFV/TDF/FTC配合錠を3ヵ月以上投与したがEFVへの忍容性不良のため他のレジメンへの変更を希望する患者で、RPV/TDF/FTC配合錠の各有効成分に対する耐性がなく、本試験の開始前8週間以上ウイルス学的に抑制されている患者(HIV-1 RNA量が50copies/mL未満)とした。
12週時及び24週時では全49例(100%)でウイルス学的効果(HIV-1 RNA量<50copies/mL)が維持されていた。また、48週時にウイルス学的効果が維持されていた患者の割合は、93.9%(46/49例)であった。有効性に影響がなかったことから、EFVを含む抗HIV薬レジメンからRPV/TDF/FTC配合錠への切り替えにおいて、用量調節は不要である。
【薬効薬理】
1.作用機序20)、21)
リルピビリン:リルピビリンはジアリルピリミジン骨格を有し、HIV-1に作用するNNRTIである。リルピビリンは、HIV-1逆転写酵素(RT)を非競合的に阻害し、ヒトDNAポリメラーゼα、β及びγを阻害しない。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩は、アデノシン一リン酸の非環状ヌクレオシド・ホスホン酸ジエステル誘導体である。テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩からテノホビルへの変換には、ジエステルの加水分解が必要であり、その後細胞内酵素によりリン酸化を受け、テノホビル二リン酸となる。テノホビル二リン酸は、HIV-1逆転写酵素の基質であるデオキシアデノシン5’-三リン酸と競合すること及びDNAに取り込まれた後にDNA鎖伸長を停止させることにより、HIV-1逆転写酵素の活性を阻害する。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するテノホビル二リン酸の阻害作用は弱い。
エムトリシタビン:エムトリシタビンは、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’-三リン酸となる。エムトリシタビン5’-三リン酸はHIV-1逆転写酵素の基質であるデオキシシチジン5’-三リン酸と競合すること、及び新生ウイルスDNAに取り込まれた後に、DNA鎖伸長を停止させることにより、HIV-1逆転写酵素の活性を阻害する。哺乳類のDNAポリメラーゼα、β、ε及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγに対するエムトリシタビン5’-三リン酸の阻害作用は弱い。
2.抗ウイルス作用(in vitro)20)、22)
リルピビリン:T細胞株に急性感染させた野生型(WT)HIV-1実験室株のIIIBに対するリルピビリンの50%有効濃度(EC50)の中央値は、0.73nmol/L(0.27ng/mL)であった。
リルピビリンはHIV-1臨床分離株のgroup Mに対して0.07~1.01nmol/L(0.03~0.37ng/mL)、group Oに対して2.88~8.45nmol/L(1.06~3.10ng/mL)のEC50値を示した。
リルピビリンは、NRTI/NtRTI(アバカビル、ジダノシン、エムトリシタビン、サニルブジン及びテノホビル)、プロテアーゼ阻害剤(アンプレナビル、アタザナビル、ダルナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル及びtipranavir)、NNRTI(エファビレンツ、エトラビリン及びネビラピン)、融合阻害剤(enfuvirtide)及びCCR5阻害剤(マラビロク)との併用により相加作用を示した。NRTIであるラミブジン及びジドブジン、インテグラーゼ阻害剤であるラルテグラビルとは相加又は相乗作用を示した。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:HIV-1の実験室株及び臨床分離株に対するテノホビルの抗ウイルス活性を、ヒトリンパ芽球様細胞株、単球/マクロファージ初代培養細胞及び末梢血リンパ球において評価した。テノホビルのIC50値は、0.04~8.5μMの範囲であった。
エムトリシタビン:ヒトリンパ芽球様細胞株、MAGI-CCR5細胞株及び末梢血単核細胞を用いて、HIV-1の実験室株及び臨床分離株に対するエムトリシタビンの抗ウイルス活性を評価した。エムトリシタビンの50%阻害濃度(IC50値)は、0.0013~0.64μMの範囲であった。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン:リルピビリン、テノホビル及びエムトリシタビンの3剤併用は、in vitroにおいて相乗的な抗ウイルス活性を示した。
3.薬剤耐性17)、20)
リルピビリン:異なる由来及びサブタイプのWT又はNNRTI耐性HIV-1株を用いたin vitro耐性獲得試験において、リルピビリン耐性株が出現した。この耐性株で最も高頻度で出現したアミノ酸変異はL100I、K101E、V108I、E138K、V179F、Y181C、H221Y、F227C及びM230Iであった。
生物学的カットオフ値(BCO)を超えるFC値[表現型耐性の指標であるEC50値の比(各種分離株に対するEC50値/WT HIV-1株に対するEC50値)]を示した株を、リルピビリン耐性とした。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:テノホビルに対する感受性が低下したHIV-1分離株をin vitro試験により選択した結果、これらのウイルスは逆転写酵素遺伝子にK65R変異が発現しており、テノホビルに対する感受性が3~4倍低下していた。
エムトリシタビン:In vitro及びin vivoにおいてエムトリシタビン耐性HIV-1株を得た。これらの分離株の遺伝子型解析により、エムトリシタビンに対する感受性の低下と、HIV-1逆転写酵素遺伝子のM184V/I変異との間に関連性が認められた。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン:エムトリシタビンとテノホビルのin vitroでの併用により、両剤に対する感受性が低下したHIV-1株を選択した。これらの分離株での遺伝子型解析の結果、ウイルス逆転写酵素遺伝子にM184V/I及び(あるいは)K65R変異が認められた。また、テノホビルに対する感受性が低下しK70E変異が認められたHIV-1株において、アバカビル、エムトリシタビン、テノホビル、ラミブジンに対する感受性のわずかな低下が認められた。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(未治療のHIV-1感染患者):ラミブジン/エムトリシタビン関連耐性が出現した患者数について、エファビレンツ投与中よりも、リルピビリン投与中のウイルス学的失敗例の方が多かった。
In vitro及びin vivoでの検討結果から、ベースライン時にK65R、K70E、K101E、K101P、E138A、E138G、E138K、E138Q、E138R、V179L、Y181C、Y181I、Y181V、M184I、M184V、Y188L、H221Y、F227C、M230I及びM230L、L100I+K103Nのアミノ酸変異を有する株は、本剤の抗ウイルス効果に影響を及ぼす可能性があると考えられた。
リルピビリン製剤の第III相試験(C209試験及びC215試験)で背景治療にテノホビル/エムトリシタビン製剤を投与された患者を対象とした48週目の併合耐性解析では、耐性解析集団中でウイルス学的失敗例は62例認められ、このうち54例の耐性情報が得られた。解析結果より、高頻度に出現したNNRTI耐性関連のアミノ酸変異は、V90I、K101E、E138K/Q、Y181C、V189I及びH221Yであった。しかし、ベースラインにおけるV90I及びV189I変異は効果に影響はなかった。リルピビリン治療中は、E138K変異(多くはM184I変異を伴う)が最も高頻度に認められた。治療期間中に3例以上の患者で認められたNRTI耐性関連変異は、K65R、K70E、M184V/I、K219Eであった。
リルピビリン群において48週間を通して、ベースラインHIV-1 RNA量>100,000copies/mLの患者(262例中29例)よりもベースラインHIV-1 RNA量≦100,000copies/mLの患者(288例中5例)の方が、耐性関連変異及び/又はリルピビリンに対する表現型耐性が出現した患者数は少なかった。リルピビリンに対する耐性が発現した患者において、ベースラインHIV-1 RNA量≦100,000copies/mLの患者5例のうちの2例及びベースラインHIV-1 RNA量>100,000copies/mLの患者29例のうちの28例で、他のNNRTIに対する交差耐性が認められた。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(既治療のHIV-1感染患者):GS-US-264-0106試験で本剤への切り替え後に遺伝子型及び表現型耐性のデータが得られた患者数は、ベースライン時に本剤に切り替えた患者では317例中7例、24週時に本剤に切り替えた患者では152例中0例であった。耐性解析の結果、ベースライン時の本剤への切り替えの後に遺伝子型及び/又は表現型耐性の発現が認められた患者数は、切り替え後24週までが2例、切り替え後48週までに2例追加され、合計4例であった。主に発現したアミノ酸変異は、逆転写酵素におけるM184V/I及びE138K変異であった。全例でテノホビルに対する感受性を維持していた。
ベースライン時にK103NのNNRTI関連アミノ酸変異が認められた24例のうち、ベースライン時に本剤に切り替えた群18例中17例では本剤への切り替え後48週まで、ベースライン時の治療を継続した群6例中5例では本剤への切り替え後24週までウイルス学的抑制が維持された。
GS-US-264-0111試験でEFV/TDF/FTC配合錠から本剤に切り替えた49例全例に、48週の投与期間を通して耐性の発現は認められなかった。
4.交差耐性17)、20)、23)、24)
リルピビリン:リルピビリンは、RTにK103N及びY181C等のNNRTI耐性関連アミノ酸変異を1個導入した67株のうち64株(96%)に抗ウイルス作用を示した。リルピビリンへの感受性の低下をもたらした単一のアミノ酸変異はK101P、Y181I及びY181Vであった。K103Nのアミノ酸変異は、単一でリルピビリンに対する感受性が低下しなかったが、K103N及びL100Iの二重変異では、リルピビリンに対する感受性が7倍低下した。Y188L変異により、リルピビリンに対する感受性が臨床分離株と比べて9倍、部位特異的変異株に比べて6倍低下した。
エファビレンツ及びネビラピンのどちらか一方若しくは両方に耐性を示す4786株のHIV-1組換え型臨床分離株のうち62%の株は、リルピビリンに対して感受性を維持(FC値≦BCO)していた。
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩:K65R、K70E変異により、アバカビル、ジダノシン、ラミブジン、エムトリシタビン、テノホビルに対する感受性が低下するが、ジドブジンに対する感受性は維持される。
RTにM41L又はL210Wを含む3つ以上のチミジン系薬剤耐性関連変異が存在するHIV-1感染患者では、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩に対する応答が低下した。
T69S変異の後に2アミノ酸が挿入されるRT変異を有する多剤NRTI耐性HIV-1では、テノホビルに対する感受性の低下が認められた。アバカビル/エムトリシタビン/ラミブジン耐性に関連するM184V変異を有するHIV-1患者に対するテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩のウイルス学的応答は低下しなかった。
K103N、Y181C又はリルピビリン関連変異を持ちNNRTIに対し耐性を示すHIV-1は、テノホビルに対して感受性を示した。
エムトリシタビン:エムトリシタビン耐性株(M184V/I)はラミブジン及びザルシタビンに対して交差耐性を示したが、ジダノシン、サニルブジン、テノホビル、ジドブジンに対してはin vitroで感受性を維持した。サニルブジンに対する感受性低下をもたらす変異、ジドブジン関連変異(M41L、D67N、K70R、L210W、T215Y/F、K219Q/E)又はジダノシン関連変異(L74V)を有するウイルスは、エムトリシタビンに対する感受性を維持した。非核酸系逆転写酵素阻害薬耐性と関連づけられるK103N変異を有するHIV-1は、エムトリシタビンに対して感受性を示した。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(未治療のHIV-1感染患者):リルピビリン耐性HIV-1変異株とテノホビル又はエムトリシタビンとの交差耐性、及びテノホビル耐性又はエムトリシタビン耐性変異株とリルピビリンの間に明らかな交差耐性は示されていない。
リルピビリン製剤の第III相試験(C209試験及びC215試験)で背景治療にテノホビル/エムトリシタビン製剤を投与された患者を対象とした48週目の併合耐性解析では、耐性解析対象集団にウイルス学的失敗時の表現型耐性のデータが得られた54例、エムトリシタビンに対する感受性が低下した37例、リルピビリンに対する感受性が低下した29例及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩に対する感受性が低下した2例が含まれていた。これらの患者のうち、ラミブジンに対する感受性の低下が認められた患者は37例、エトラビリン耐性は28例、エファビレンツ耐性は26例及びネビラピン耐性が12例に認められた。アバカビル及び/又はジダノシンに対する感受性低下を示した症例も認められた。
リルピビリン+テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩+エムトリシタビン(既治療のHIV-1感染患者):GS-US-264-0106試験で本剤が投与された469例のうち4例で、リルピビリン、テノホビル又はエムトリシタビンのうち少なくとも1有効成分への感受性の低下が認められた。このうち4例すべてでエムトリシタビンへの感受性低下が認められ、2例でリルピビリンへの感受性低下が認められた。エムトリシタビンに耐性を示した患者は、ラミブジンに対しても耐性を示した。リルピビリンに耐性を示した患者では、他のNNRTI(エファビレンツ、ネビラピン、delavirdine)に対して交叉耐性を示したが、エトラビリンに対しては2例中1例で感受性が維持された。
【有効成分に関する理化学的知見】
<リルピビリン塩酸塩>
- 一般名:
- リルピビリン塩酸塩(JAN)、Rilpivirine Hydrochloride(JAN)
- 化学名:
- 4-{[4-({4-[(1E)-2-Cyanoethenyl]-2,6-dimethylphenyl}amino)pyrimidin-2-yl]amino}benzonitrile monohydrochloride
- 分子式:
- C22H18N6・HCl
- 分子量:
- 402.88
- 化学構造式:
- 性状:
- 白色の粉末
- 溶解性:
- メタノール 5.8mg/mL
エタノール 0.67mg/mL
水 0.01mg/mL
- 融点:
- 約250℃(分解)
- 分配係数:
- logP=4.86(1-オクタノール/pH7.0リン酸緩衝液)
<テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩>
- 一般名:
- テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩 Tenofovir Disoproxil Fumarate
- 化学名:
- Bis(isopropoxycarbonyloxymethyl){[(1R)-2-(6-amino-9H-purin-9-yl)-1-methylethoxy]methyl}phosphonate monofumarate
- 分子式:
- C19H30N5O10P・C4H4O4
- 分子量:
- 635.51
- 化学構造式:
- 性状:
- 白色~オフホワイトの結晶性の粉末
- 溶解性:
- メタノール 69.1mg/mL
水 13.4mg/mL
ジエチルエーテル <0.1mg/mL
- 融点:
- 112~119℃
- 分配係数:
- logP=1.25(1-オクタノール/pH6.5リン酸塩緩衝液)
<エムトリシタビン>
- 一般名:
- エムトリシタビン Emtricitabine
- 化学名:
- 4-Amino-5-fluoro-1-[(2R,5S)-2-(hydroxymethyl)-1,3-oxathiolan-5-yl]pyrimidin-2(1H)-one
- 分子式:
- C8H10FN3O3S
- 分子量:
- 247.25
- 化学構造式:
- 性状:
- 白色~オフホワイトの粉末
- 溶解性:
- 水 112mg/mL
アセトニトリル 4mg/mL
酢酸イソプロピル 0.3mg/mL
- 融点:
- 約155℃
- 分配係数:
- logP= -0.43(1-オクタノール/水)
【承認条件】
- 医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
- 本剤の使用に当たっては、患者に対して本剤に関して更なる有効性・安全性のデータを引き続き収集中であること等を十分に説明し、インフォームドコンセントを得るよう、医師に要請すること。
- 海外において現在実施中又は計画中の臨床試験については、終了後速やかに試験成績及び解析結果を提出すること。
- 再審査期間が終了するまでの間、原則として国内の全投与症例を対象とした製造販売後調査を実施し、本剤の使用実態に関する情報(患者背景、有効性・安全性(他剤併用時の有効性・安全性を含む。)及び薬物相互作用のデータ等)を収集して定期的に報告するとともに、調査の結果を再審査申請時に提出すること。
【包装】
コムプレラ配合錠:30錠(バラ、乾燥剤入り)
【主要文献及び文献請求先】
〈主要文献〉
- リファンピシンとリルピビリンの相互作用(社内資料 TMC278-C108)
- オメプラゾールとリルピビリンの相互作用(社内資料 TMC278-C114)
- リファブチンとリルピビリンの相互作用(社内資料 TMC278-IFD1003)
- ファモチジンとリルピビリンの相互作用(社内資料 TMC278-C140)
- メサドンとリルピビリンの相互作用(社内資料 TMC278-C121)
- Benaboud, S., et al.:Antimicrob. Agents Chemother., 55, 1315, 2011
- リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合錠の薬物動態の検討(社内資料 TMC278FDCHIV4001)
- リルピビリンの薬物動態の検討(社内資料 TMC278-IFD4005)
- リルピビリンの薬物動態の検討(社内資料 TMC278-C145)
- リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合錠を用いた薬物動態に及ぼす食事の影響の検討(社内資料 GS-US-264-0112)
- リルピビリンの蛋白結合に関する検討(社内資料 TMC278-NC112)
- リルピビリンの代謝に関する検討(社内資料 TMC278-NC141)
- リルピビリンの薬物動態の検討(社内資料 TMC278-C119)
- リルピビリンの薬物動態の検討(社内資料 TMC278-C130)
- リルピビリンのQT間隔に対する作用(社内資料 TMC278-C152)
- リルピビリンのQT間隔に対する作用(社内資料 TMC278-C131)
- リルピビリンとエファビレンツの初回治療HIV-1感染患者に対する臨床成績(社内資料)
- リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合錠のウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染患者に対する臨床成績(社内資料 GS-US-264-0106)
- リルピビリン/テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩/エムトリシタビン配合錠のウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染患者に対する臨床成績(社内資料 GS-US-264-0111)
- Azijn, H., et al.:Antimicrob. Agents Chemother., 54, 718, 2010
- リルピビリンの作用機序(社内資料 TMC278-1646-0005343)
- Schinazi, R. F., et al.:Antimicrob. Agents Chemother., 36, 2423, 1992
- リルピビリンの抗ウイルス作用(社内資料 TMC278-IV2-AVMR)
- Miller, M. D., et al.:Nucleosides Nucleotides Nucleic Acids, 20, 1025, 2001
〈文献請求先・製品情報お問い合わせ先〉
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。
ヤンセンファーマ株式会社 ヤンセンコールセンター
東京都千代田区西神田3-5-2
フリーダイヤル 0120-183-275
FAX 0120-275-831
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