XVI医療従事者におけるHIVの曝露対策

10.HIV曝露後予防の経過観察

 HIV曝露後の検査は以下の4点、(1)曝露時ベースラインの検査、(2)曝露後6週目、(3)曝露後12週目、(4)曝露後6ヶ月目、が推奨される。検査の内容はHIVスクリーニング検査とともに、最低限CBC・腎機能検査・肝機能検査が含まれなければならない。通常は血液媒介感染症を念頭に入れるため、B型肝炎関連(HBs抗体、HBs抗原)、HCV関連(HCV抗体)、梅毒関連(梅毒特異的抗体、RPR)、HTLV-1関連(HTLV-1抗体)まで含まれることが多いが、これらの項目は由来患者の状態や曝露医療スタッフの状態で取捨選択される。HIV検査は、曝露からの時間に関係なく急性HIV感染症の症状が認められた場合にも施行されるべきである。

 第4世代HIV抗原/抗体(Ag/Ab)検査はより早くHIV感染を検出することができる。HIVスクリーニング検査に第4世代HIV抗原/抗体(Ag/Ab)検査が使用されていることが確実であれば、2013年に改訂されたCDCガイドラインは以下の3点、(1)曝露時ベースラインの検査、(2)曝露後6週目、(3)曝露後4ヶ月目、という選択肢も可能性として示されている。日本での多くの医療機関は第4世代検査を使用している。なお、米国ニューヨーク州の職業的HIV曝露後対応のガイドラインでは「曝露後の経過観察は12週までで6ヶ月後の検査は不必要」と記載されている11)。ただし、HIVとHCVに重複感染した患者から曝露後HCVに罹患した医療スタッフの場合には、より長期の経過観察(例えば12ヶ月)が推奨される6)

 HIVスクリーニング検査は、曝露後どのような期間を経ていても、急性HIV感染症の症状に合致する症状を呈する場合には実施されなければならない。HIV感染が同定された人はHIV診療の専門家に紹介されなければならず、医学的対処に関するカウンセリングに紹介されなければならない。

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